COLUMNコラム
中小企業の「アトツギ」を支援、東京で9月にサマーキャンプ開催 ゲストに元日本代表監督、岡田武史さんら登場
日本企業の99%を占める中小企業の後継者問題が深刻化している。廃業が急増すれば、多くの雇用やGDPが失われる。こうした課題を克服するため、全国各地の後継者や後継予定者を支援するイベント「アトツギSUMMER CAMP」(主催・中小企業庁)が9月、東京都で開かれる。元サッカー日本代表監督の岡田武史氏や、カリスマ社長だった父から事業を継承して会社を大きく成長させたジャパネットホールディングス代表取締役社長兼CEOの髙田旭人氏らがゲストで登場する。
目次
「アトツギ」と地元企業の支援機関を後押し、日本経済の下支えを
中小企業庁によると、2025年までに70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人にのぼり、うち約半分の127万が後継者未定とされる。これは、日本企業全体の3分の1に当たり、日本経済にとっても深刻な問題となっている。
アトツギSUMMER CAMPは、こうした状況を打破するため、中小企業の後継者や後継予定者、後継者らの支援に関心を持つ自治体や金融機関などを対象に、全国各地の「アトツギ」たちがつながり悩みを分かち合える環境づくり、より良いサポートの実現を目指して開かれるイベントだ。
日程は9月9日・10日の2日間で、JR東京駅直結のステーションコンファレンス東京で行われる。元サッカー日本代表監督の岡田武史氏や、テレビCMで有名人だった父から事業を継承し会社を成長させた株式会社ジャパネットホールディングス代表取締役社長兼CEOの髙田旭人氏などをゲストに迎える。
プログラムは、「イノベーションは地方から起きる~アトツギがおこす地方革新の可能性」と題した地方経済における既存事業の可能性・組織運営について考えるセッションや、「アトツギたちの挑戦と軌跡」と題した若き後継者たちが経験を語るセッション、後継者たちがそれぞれの課題と乗り越え方を学ぶグループワークなどがある。
また事業承継の支援機関向けに「アトツギ支援先進地域のエコシステムを徹底解剖」と題し、地域が連携して事業承継支援に取り組む京都府北部の関係者が、実例を紹介するセッションが行われる。支援機関の相談ブースも設けられる。
参加費は無料で、参加希望者は専用フォームから9月2日までに申し込む。
取材・文/佐藤真希
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