人材のスペシャリストが語る経営者の「右腕」が事業承継の経営を変える理由。

企業に向けた課題解決型の人材紹介や組織コンサルティング、5000人を超える人材のキャリア構築を支援してきた株式会社ミギウデCEOの山田実希憲氏に「右腕」という存在が、なぜ経営の突破口となるのか?その背景と狙いを聞いた。
目次
人材の話で終わらせると、承継はうまくいかない。
「事業承継は、人材採用だけで解決できる話ではありません」と山田氏は冒頭で言い切る。
後継者が事業を引き継いだ直後に組織が動かなくなる。そんな相談が後を絶たないという。
「幹部との温度差や先代のやり方が色濃く残ることで、“社長が変わっても何も変わらない”という空気が生まれやすい。後継者自身も『自分がやりたいこと』と『周囲の期待に応えること』の間で葛藤しやすく、結果的にすべてを抱え込み、相談できる相手がいなくなる」(山田氏)
採用活動や外部アドバイザーの支援を取り入れる企業も多い。ただ、単に外から人を加えるだけではなく、「課題設定から解決策の実行まで伴走し、経営を客観的に見つめ直す存在が必要だ」と山田氏は強調する。
「私たち自身も外部から支援する立場ですが、重要なのは単なる助言ではなく、経営チームとして機能する関係を築くこと。右腕人材が入ることで組織の思考が客観的になり、チームとして再構築することが大事だと考えています。」
実際、地方の製造業で経営承継を成功させた事例もある。
「例えば、伝統ある精密加工メーカーが、業界全体の縮小を直視して、先代が守ってきた技術を医療機器や航空部品など新分野に応用しました。最初は親子間で戦略の対立もありましたが、具体的な成果を積み重ねることで信頼を再構築した。技術をどう活かすか、役割をどう設計し直すかを経営チームで議論した好例です。」
「承継期こそ経営のやり方そのものを見直すチャンス。そのタイミングで『誰に何を任せ、どこまで共に考えるか』を設計することが最大の経営戦略だと思っています。」
成果を上げた企業では、社長とCOO型の組織構築や外部人材との信頼関係づくりが大きく寄与しているという。
「キーになるのは“フォーメーション”。誰がどの役割を担うか、その再設計からすべては始まります。そして、経営者が孤独にならない場をつくることも大切です。」
山田実希憲氏は、7/23(水)17時からオンラインで開催されるミギウデアカデミーにて「事業承継を成功に導く人材戦略〜経営者と“右腕”の関係を考える〜」をテーマに登壇予定だ。
「単なる採用相談会ではなく、経営を見つめ直す視点や右腕との関係づくりを改めて考えるヒントを持ち帰っていただけるような時間にしたい。オンライン開催だからこそ、全国の多様な経営者にも事例や考え方を共有し、“次の一手”を考えるきっかけを届けたいと思っています。」(山田氏)
事業承継において「右腕」と呼べる人材が重要な役割を担うことは間違いない。
山田実希憲氏プロフィール
株式会社ミギウデ CEO 山田 実希憲 氏
1979 年生まれ。法政大学社会学部卒業。リフォーム企業、人材紹介企業、不動産企業などを経て、2024 年3 月株式会社ミギウデのCEOに就任。事業承継を支える経営チームの紹介、企業に向けた課題解決型の人材紹介、組織コンサルティング、人材のキャリア構築を支援している。著書に「いずれ転職したいので、今のうちに自分の強みの見つけ方を教えてください! 」(ぱる出版)など。
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