COLUMNコラム
新規事業開発にコンサルティングは必要? メリットとデメリットをそれぞれ解説
新規事業の創出を視野に入れている企業・経営者にとって、コンサルティング会社を活用することも方法の一つです。コンサルティング業務を委託すると、どのようなサービスを提供してくれるのでしょうか。新規事業開発をするにあたり、コンサルティング会社への依頼を考えている人向けに、コンサルティング会社の業務内容や顧問を入れるメリット・デメリット、コンサルティング会社の選び方についてご紹介します。
目次
新規事業コンサルティング会社の業務内容
コンサルティングとは、専門的な知識や経験を生かして顧客の課題解決策を提案したり、実務的なサポートをしたりすることです。またコンサルティングを行う専門家のことをコンサルタントといいます。さらに企業の抱える課題に対して意見を求められ、解決まで導く企業のことをコンサルティングファームと呼びます。
これらのなかでも新規事業コンサルティング会社の特徴は、新規事業開発にかかわる業務、たとえば組織の立ち上げや人材育成、市場調査や業界分析といったマーケティングなどを全般的に請け負うことです。
新規事業開発のプロセスは以下の流れで進められます。
①事業テーマの設定
②事業計画書の作成
③事業の立ち上げ
新規事業コンサルティング会社は、新規事業の実現に向けて、これらのプロセスのすべて、または一部を支援してくれるビジネスを提供しています。
コンサルティング会社に依頼するメリット
①事業をスムーズに進められる
コンサルティング会社に依頼することで、自社の時間と人材のリソースを削減できます。
また、自社だけで新規事業を進めてしまうと、事業プロジェクトの推進方法などに課題を感じたり、上司や関係者などの意向を気にしたりして、なかなか思うように進められない場合があります。
そのようなときにコンサルティング会社に依頼すれば、第三者の視点から事業を提案してくれるので、比較的スムーズに実行できるでしょう。
さらに、コンサルタントに相談する際には、過去の失敗事例などの新規事業推進の妨げになりそうな要因もしっかり伝えておくことで、よりスピーディーに進行できます。
②コンサルタントの持つノウハウを学べる
コンサルタントは、新規事業に関するさまざまなデータを持っており、あらゆる課題解決に必要なノウハウや知見が豊富です。
したがって、コンサルタントの持つノウハウを自社に取り込むことができ、既存事業だけでなく、次の新規事業開発の際に活用したり、ほかの事業への応用も可能です。
コンサルティング会社に依頼するデメリット
①依頼料がかかる
外部のコンサルティング会社に依頼するので、どうしても依頼料がかかってしまいます。
コンサルティング費用は通常の外注費よりも高く、収益化の方法は基本的に成果報酬ではなく、月額制や定額制が一般的となっています。
コンサルティング会社は第三者の視点から斬新な提案をしてくれますが、必ずしも成功するとは限らないので、その点を考慮しておきましょう。
また、自社の予算に合った企画かどうか、社内でよく検証することも大切です。
②社内チームのやる気が損なわれる恐れがある
コンサルティング会社に依頼することに対して、社内チームと認識のずれがあると、彼らのやる気が損なわれてしまうケースもあります。
コンサルティング会社に依頼することは、社内チームからすれば、外部を重用し、内部を軽視しているように見えてしまうからです。
したがって、社内チームと十分にコミュニケーションを取って、外部をうまく活用することが重要です。
コンサルティング会社の選び方
①料金体系の分かりやすさ
手数料などの料金体系がわかりやすいことが1つ目のポイントです。
料金体系をよく把握していないままコンサルティング会社に依頼すると、あとから想定以上の金額を請求される可能性があります。
また料金体系がわかりやすい会社を選ぶことで、できるだけ無駄な費用を抑えられるでしょう。
②得意分野と受けたいサポートの合致
2つ目は、得意分野と受けたいサポートが合致しているかを見極めることです。
財務関連、医療法人など得意とする分野は会社によって異なります。
またコンサルティング会社によっても、戦略策定が得意だったり、業務改善が得意だったりとそれぞれ得意とする業務はさまざまです。
自社のニーズに対応してくれるかどうかは、コンサルティング会社が過去に扱った企業案件を確認しましょう。
③これまでの実績を確認する
3つ目は、どの分野でどのような成功を収めたのかなどのこれまでの実績を確認することです。
その際、第三者でもわかるような明確な基準を設けることが大切です。
また、過去に利用した方の口コミや評判などを参考にすることもおすすめです。
④1社のみで判断しない
複数のコンサルティング会社を同時に比較することが4つ目のポイントです。
1社のみで判断するのではなく、複数のコンサルタントを比較することで、コストやサポート体制の違い、相性の良し悪しなどが明確になり、自社に最適な会社を選ぶことができます。
まとめ
事業承継によって新しい風を取り入れたいという後継者にとっても、外部の力を借りることは効果的です。しかし、デメリットがないとも限らないので、最初から全てをコンサルタントに相談し、頼りきるのではなく、企業の経営ビジョンや事業の目的を明確化した上で、依頼するか否かを考える必要があるでしょう。
過去記事では、経営ビジョンの立て方について解説していますので、ぜひご参照ください。
(『事業承継に必須!「経営ビジョン」の意義と立て方のポイント』)
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