COLUMNコラム
新規事業の企画書はどうやって作る? 内容やポイントについても解説
新規事業となると、リスクの高さから企画を提案しても賛同を集めにくいのでは? と懸念している人は多いのではないでしょうか。とはいえ、事業承継後に新規事業を始めるには企画が必須であることは言うまでもありません。本記事では、新規事業を始めたいと考えている人向けに、企画書の書き方や記載するべき項目を記入例に沿って解説します。また、その際に意識するべきポイントについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
新規事業の企画書とは
新規事業企画書とは、新たに始める新規事業の内容や利益を出す方法を、これまでの実績やデータなどの客観的な事実をもとに記載したビジネスの資料です。概要資料ですが、新規事業の価値と必要性を社内・社外の管理者や取引先などに説明するためのもので、説得力が必要な重要な資料と言えます。
新規事業は多額の初期費用がかかるケースが多いため、補助金、融資、出資や投資を受ける必要があります。そのような場合に企画書を作成しておけば、経営者、取引者に対して新規事業に関して共有ができ、納得してもらえて資金を調達できる可能性が高くなります。
また、新規事業企画書と類似している言葉として新規事業計画書があります。
両者の違いは、新規事業企画書が「相手を説得して承認を得ること」を目的としており、新規事業計画書は「ビジョンを達成するための具体的なプランを立てること」を目標としています。
企画書に記載するべき項目と記入例
新規事業企画書の詳細について解説します。
今回は、外国語を学習したい方向けのアプリサービスを新規事業として記入例をご紹介します。
新規事業の目的
はじめに新規事業の目的を記載します。
事業の目的が明確で魅力的なものほど企画が通りやすいので、この項目は非常に重要です。
(例)商品開発業界に15年携わっていた経験を生かし、独立して自分の力を試したいと思った。
新規事業の概要
概要のためあまり詳しく説明する必要はありませんが、ある程度具体的な事業内容を記載しておくことで、企画書を見た人が大まかなイメージをつかむことができます。
(例)
・新しく開発する商品やサービスのイメージ:レベルごとのプログラムを選べるアプリ
・商品やサービスの提供方法:スマホとタブレットに対応したアプリ
新規事業のターゲット
また、どのような顧客層をターゲットにした新規事業なのかを明確にすることも重要です。
(例)
・対象とする顧客、ターゲット:外国語を学習したい人
・この事業でターゲットが得られるもの:外国語の勉強を毎日続けられる
・ターゲットのニーズ:外国語の勉強を飽きずに続けたい
新規事業を始めるにあたっての課題
新規事業開発を検討している企業は、既存事業が市場として縮小しているなどの何らかの理由から、新規事業を立ち上げようとしている可能性が高いでしょう。
そのため、現在抱えている課題を洗い出し、新規事業を始める必然性を説明することで事業計画を理解してもらいやすくなります。
(例)他の類似アプリとの差別化
新規事業実現までのスケジュール
新規事業開始までのスケジュールを含めた具体的な計画を記載することも大切です。
その際、企画が通ったらすぐに始められる短期的なスケジュールと、将来的な展望も含めた中長期的なスケジュールの2通り作成しておくと良いでしょう。
(例)
・短期的なスケジュール:外国語学習アプリについての質問作成や調査、アプリ制作会社への依頼などのサービス完成までの予定。
・中長期的なスケジュール:リリースや広告などのアプリ完成後のスケジュール。
新規事業を始めるまでの予算と見込み
どれだけ納得のいく企画書であっても、費用対効果のバランスが取れていなければ、企画が通ることはないでしょう。
したがって、企画にかかるコストや完成までの期間、どれだけの収益が見込めるかについて、大まかにでも記載しておくことをおすすめします。
(例)必要な資金と調達方法、売上・経費・利益の収支計画
企画書作成にあたって意識するべきポイント
論理的に課題やリスクを説明する
どのようなロジックで結論が出されたのかを明確にすることで、経営層が提示された企画の可否を判断しやすくなります。
そこで、自社や競合他社、市場を調査したデータをただ分析するだけではなく、事実同士や論理のつながりを意識して作成するように心がけましょう。
事業計画書の目的は相手を説得して動かすことなので、内容精査にはあまり時間をかけないように注意しましょう。
定量的なデータを入れる
新規事業の企画書のため、予測や推論が入るのは当然ですが、数値化されたデータなどの情報を入れることで根拠が強くなります。しかし、むやみに多くのデータを入れてしまうとかえって逆効果なので、ちょうど良い塩梅で入れるようにしましょう。
自社の持つ強みをどう活かしていくかについて触れる
新規事業を実現させるには、自社の強みやリソースをどのように生かせるのかを強調することも重要なポイントです。
これまでに蓄積されてきたノウハウや資源を生かせる現実的なシナリオであればあるほど、説得力のある企画書になるでしょう。
まとめ
新規事業の企画書を作成する際のポイントについて解説してきました。企画書作成時には、スケジュールや予算、見込みなに注意して作成していきましょう。
過去記コラムでは、新規事業のさまざまなことについて解説しているので、ぜひご参照ください。
(「新規事業の立ち上げを成功させる秘訣や注意点、成功事例を紹介」)
(「新規事業に活用できる、助成金や補助金利用者の事例を紹介」)
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