COLUMNコラム
新規事業の計画書は信憑性のある戦略を示すためのもの! 一般的な書き方を解説
計画書は、起業家や事業者が事業をどのように展開していくのかを可視化したものです。新規事業を始めるとなれば、計画書の作成が必要になるでしょう。このコラムでは、新規事業の計画書の書き方、テンプレート、計画書の書き方で意識することを紹介します。
目次
新規事業計画書の書き方は4ステップ! テンプレートもご紹介
新規事業計画書を作成する理由は、出資や融資を受けるための承認を社内で得るためです。
また、新規事業の成功確率を高めるためにも効果的です。新規事業計画書を作成することで、目標やプロセスが明確になり、新規事業を実際に立ち上げる際もスムーズに進めることができます。さらに、新規事業計画書を作成する前には、会社の課題を把握しておき、過去に計画書を作成した事例があれば参考にすることで、より迅速に作成できるでしょう。
新規事業計画書はこれからご紹介する4ステップで主に作成します。
ステップ1 事業概要
まずは新規事業に関する概要、つまりビジネスモデルを簡潔に記載します。
具体的には創業動機・目的、市場ニーズなどが挙げられます。
・業種:飲食業
・創業予定時期:2023年9月18日
・目的や動機:例「20年間、海外の有名カフェで働き、バリスタの資格を取得。コーヒーショップを開業したい」
・ターゲット顧客:人口統計(年齢層、性別)、地理(国、都市、エリア)、行動(普段の生 活習慣)、趣味嗜好(好んでいる商品やサービス)
・運営体制:簡単な経歴、チームの強み
ステップ2 製品やサービスの説明
次に顧客に対して提供する製品やサービスについての説明を記載します。
ビジネスでは、提供する製品やサービスに対価が支払われないと意味がないため、顧客に価値を感じてもらう必要があります。
・サービス内容:ドリンク(コーヒー):価格○○〜○○円
・セールスポイント:サブスクでコーヒー飲み放題
ステップ3 必要な資金
収益および財務計画の項目では、以下のような事項の詳細を記載します。
特に、新規事業開発を行うことでどれくらいの利益が出るのかは、事業推進や融資を承認するか否かの判断材料において重要なポイントです。
したがって、売上やコストなどの計算は、説得力が出るように根拠をもって試算した数値を利用し、競合他社との比較から価格設定やシナリオなどの条件を変えて調整することをおすすめします。
・収益:いつどの程度の収益を上げる想定なのか
・主なコスト:何にどの程度コストがかかるか
・財務のマイルストーン:いつどのような方法で資金調達を行うか
ステップ4 事業の見通し
ターゲット顧客に対して製品やサービスを提供する方法、つまりマーケティング戦略を検討し、以下のように記載します。
・どのように認知を獲得していくか(広告またはPRなど)
・どのように販売するか(デジタルまたはリアルなど)
新規事業計画書を作成する上で意識するポイント
新規事業の計画書作成において良い計画書を作成するためのコツは以下の3つです。
①新規事業に関する内容を明確化する
②より多くの人にレビューしてもらう
③提案相手に合った計画書を作成する
これらの要素を踏まえて作成することで、提出する相手の理解を得やすくなるでしょう。
①新規事業に関する内容を明確化する
事業計画が抽象的な内容では、企業の経営者や金融機関の融資担当者を説得することはできないでしょう。また、計画書の作成者本人にとっては良いアイデアと思われる事業プランでも、多くの人はリスクの高い変化を嫌う傾向にあります。そこで、新規事業の意義を明確化したのち、客観的なデータや数値、時間軸などを活用して適切に示すことが大切です。
②より多くの人にレビューしてもらう
計画書が作成できたら、チームメンバーや外部の有識者にレビューをしてもらいましょう。作成者にとって都合のよいデータの解釈を行っていないかを確認してもらうためです。一歩離れた外部の目を通すことで、より客観的で説得力のある計画書に仕上がります。
③提案相手に合った計画書を作成する
新規事業計画書は相手に納得してもらうための書類なので、提出する相手を念頭に置いて作成しなければいけません。相手が社内の決裁者や経営層の場合は自社の理念に沿っているか、投資家や銀行の融資担当者の場合は融資の返済可能性を重視すると考えられます。このように、相手が求めているものと思われる情報を盛り込んで作成しましょう。
まとめ
本記事では、新規事業計画書の書き方や作成する際のポイントを解説しました。この計画書に書かれた内容から、投資家や金融機関が事業の成長性を見込んで、出資や融資を決定することになるので、きわめて重要な書類と言えます。
過去記事では、事業承継税制の申請手続関係書類についても解説しています。この申請を行うと、贈与税・相続税の納付が猶予または免除されるので、事業承継を検討している方は必読です。
(「事業承継税制のスケジュールを解説!まずは計画書作成に着手しよう」)
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