新規事業の提案書の書き方は？項目や作り方について解説

新規事業の提案書をいざ書こうとして困ったり、新規事業についての提案やプレゼンなどに不安を感じたりする新規事業の開発担当者もいるのではないでしょうか。そのような人に向けて、今回は新規事業の企画提案に必要な提案書の書き方から、項目、作成ポイントについて解説します。

新規事業提案書の書き方

新規事業提案書は、新しいアイデアや製品、サービスを提案するための重要な文書なので、共同作業や資金提供などの協力を得るために、以下の3つの書き方を押さえておきましょう。

①課題や目的を明確にする
まずは解決する課題や目的を明確にしましょう。課題の設定を正しくできていなければ、どれだけクオリティの高い提案書を作成しても、的外れな提案になってしまいます。

また、顧客の課題を解決するためには、しっかりと顧客の市場調査や課題についての調査を行うことが大切です。

新規事業提案書の最終目的は「顧客に自分が提案する解決策を採用してもらい、課題を解決すること」なので、競合他社と比べて自社が優れている点をアピールする必要があります。

②提案内容の裏付けをとる
提案書に記載される内容は信頼性の高いものを採用しなければいけません。

そのため、市場調査などのあらゆる方法で検討・分析し、客観的な数値を記載する場合は参考にした資料を明示することで、提案書に説得力が生まれるでしょう。

③実現の可能性と提案採用のメリットを示唆する
いくら顧客にとって魅力的な提案書でも、実現可能な内容でなければ意味がありません。そこで、提案内容を実行に移した場合に必要な予算や具体的なプロセスをある程度記載しておけば、イメージを掴みやすいでしょう。

また、提案採用のメリットは採用可否において重要な項目となるため、採用することでどれだけの売上が見込め、利益を享受できるのかなどを明確に示唆しておくと良いでしょう。

新規事業提案書の項目

新規事業提案書は以下の項目で構成されています。

・表紙
・提案概要
・提案先の抱える課題の提示
・提案内容による解決策の提示
・解決策の根拠と理由
・提案先が得られるメリット
・補足情報

まず、誰に向けた何の提案書であるのかを表紙で示します。そして、何をどう解決できる提案なのかという提案概要を簡単に記載し、聴衆の興味喚起を引き出します。次に、提案先が抱える課題について具体的に提示しますが、相手がその課題を認識していなければ、課題の状況説明も入れ込む必要があります。

そして、課題を解決できる仕組みを抽象的に示したうえで、その仕組みの詳細説明を行います。最終段階として、課題を解決することで得られるメリットを提示し、成約へ結びつけます。この際、具体的なデータを活用して得られる効果を説明すると効果的です。

最後に、補足情報として料金プランや導入フローなど、実際に契約した場合の懸念点を払拭する情報、最終ページには会社概要を入れ込んで完成です。

新規事業提案書作成のポイント

実際、新規事業提案書を作成するとなると、あまり時間をかけずに作成したい、この内容で問題ないのか心配などの不安が出てくるでしょう。

そこで、新規事業提案書を作成するうえでのポイントを3つご紹介します。

①タイトルや見出しは具体的かつ明確に

タイトルや見出しは「概要」「まとめ」などの言葉を使用せず、具体的かつ明確に記載しましょう。

これはタイトルや見出しを一目見ただけで、何を伝えようしている資料なのかを顧客に理解してもらうためです。

②難しい表現や情報の入れすぎは避ける

難しい表現や専門的なビジネス用語はなるべく避けるほうがベターです。相手に伝わりにくい親しみのない言葉を多用することで、誤解を招いてしまう可能性があるからです。

とはいえ情報を入れ込みすぎても、相手が煩わしく感じてしまうので、必要な情報だけに絞って見やすい・読みやすい文章になるように心がけましょう。

③フォントや色を統一する

提案内容のほかにも、フォントや色などのデザイン面にも気を配る必要があります。これらを全体的に統一することで、視覚的にも分かりやすい提案書に仕上がります。

新規事業の企画書と提案書の違い

新規事業の企画書と提案書は、どちらもビジネスやプロジェクトのアイデアを記載し、取引先などの読み手に伝わるように使用される重要な文書です。

しかし、それぞれの目的や用途は異なるため、業界や企業によって使い分けましょう。

企画書は新規事業の立ち上げにおいて使用されることが多く、アイデアや計画を具体的に改造し、実行するための基本的な設計書です。企画書には、背景、目的、戦略、リスク評価、予算やリソース（必要な人材や設備など）、スケジュールといった要素が含まれることが一般的です。

一方、提案書は仕事の進め方や内容についての改善策や解決策を、アイデアレベルから詰めて、解決の方向を示す提案文書となります。