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新規事業における提案書とは? 企画書との違いや作成方法について解説

新規事業を立ち上げるためには、まず事業についての提案を行い、融資を受け入れてもらう必要があります。

そこで今回は、新規事業の企画書と提案書の違い、提案書を作成するメリット、作成のポイントや流れについて解説します。

新規事業の提案書とは

新規事業提案書とは、新しいビジネスが顧客にもたらすメリットや具体的なアクションの必要性を説明・説得するための資料です。

新規事業提案書の主な目的・目標は、提案先に提案内容を実現するための投資をしてもらうなど、採用の検討を促すことです。

したがって、その内容は提案の必要性の分析から実施事項までと、ある程度幅広く記載する必要があります。

また、新規事業提案書には社内向けのものもあり、こちらは社外向けのものと異なり、業務改善など社内の課題の共有・解決がメインの内容になります。

「こちらもおススメ!:新規事業の融資以外の資金調達方法、 メリットやデメリットを解説」

新規事業企画書と新規事業提案書の違い

新規事業企画書と新規事業提案書はどちらも新規事業を始める前に作成する書類です。

しかし、新規事業企画書は根拠とする事実やリサーチ、具体的数値などにおける論理性と客観性、さらに中長期的な計画などの具体性が強く求められます。

一方で、新規事業提案書は詳細な内容というよりも概要を伝えることを重視します。

例えば、どのような企画にするかといった計画の骨子、開発の動機、そして大まかなプロセスなどを記載します。

新規事業提案書を作成するメリット

新規事業提案書を作成する理由は、顧客や取引先の「ネクストアクション」を促すためであり、提出先に応じて内容をカスタマイズします。

そのため、ホームページやSNSなどでただ自社商品やサービスを訴求・提供するよりも、具体的なメリットを伝えることができます。

通る新規事業提案書を作成するポイント

提案先に通りやすい新規事業提案書を作成するポイントは主に以下の3つです。

・顧客の課題を認識できているか
・明確なメリットを提示できているか
・実現可能な提案内容か


新規事業提案書で課題解決を示すためには、提出先となる顧客の課題を正しく認識しておかなければいけません。

しかし、顧客は必ずしも課題を認識しているとは限らないので、そもそも課題に気づいているのかなど、商談のタイミングに応じて内容を変えることが大切です。

また、売上の利益・収益が見込めるなど、自社の商品やサービスを利用して提出先が享受できるメリットは、提案の採用可否に大きく影響します。

その際、なんとなくといった曖昧な根拠ではなく、客観的なデータ(統計)を活用し、市場や社会の動向を踏まえて自社の強みをアピールすると相手も納得しやすいでしょう。

ただし、メリットだけを伝えていても逆に不信感を抱かせることになるので、あえてデメリットや問題点などの失敗したときに起こりうるリスクも伝えることで、思考の深さや新規事業に対する真剣さも伝わります。

さらに、提案内容がいくら価値のあるものでも、顧客にとって実現できる可能性が見い出せるものでなければ、結果的に空想の産物となり失敗してしまいます。

提案内容を実行に移した際に必要なコストやどういったスケジュールで進んでいくのかなど、よりリアルにイメージできるように綿密に提案書を作成しておきましょう。

新規事業提案書の作成の流れ

①提案先の調査

ターゲットとなる提案先が何をしようとしているか、そこに自社製品やサービスが貢献できる余地があるのかを調査します。

パンフレット、会社案内といった会社の関係資料のほか、販売履歴、顧客データなどのマーケティングデータから顧客のニーズを判断しましょう。

②業界の調査

また、競合他社の動向はどうか、提案先とのポジショニングはどうかについても調査することが重要です。

情報源としては、市場情報、業界情報が記された資料や書籍が挙げられます。

③社会動向の調査

社会動向の変化や消費者、政策転換などの外部環境を調査します。

例えば、厚生労働省や経済産業省の白書で人材マネジメントや企業への要請の状況を把握し、採用時の福利厚生に関するニュースについて調べておくといった方法を取ると良いでしょう。

④提案書の構成の整理

提案内容を理解してもらいやすくするには、記載内容や書き方を工夫する必要があります。
新規事業提案書で盛り込むべき構成は、以下7つの項目です。

1.タイトル
2.課題
3.提案内容
4.メリット
5.成功事例
6.スケジュール
7.費用

⑤提案書に清書し送付する

最後に、ここまでの情報を1枚のスライドごとにまとめて記載します。

そして、適切な部門や部署にPDFで送付し、電話で簡単な説明をフォローすると良いでしょう。

「こちらもおススメ!:株式譲渡で所得税は課税される? 譲渡所得税や取得費を解説」

まとめ

事業承継後の新規事業開発を軌道に乗せる第一歩として、提案書は極めて重要です。

説得力のある提案をするためには、準備や計画も入念に行わなければなりません。

過去記事では、新規事業計画書の書き方についても紹介しているので、ぜひご参照ください。
「新規事業の計画書は信憑性のある戦略を示すためのもの!一般的な書き方を解説」はこちら

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賢者の選択 サクセッション編集部

賢者の選択サクセッションでは、⽇本経済の課題解決と発展のためには、ベンチャー企業の育成と併せて、これまでの⽇本の成⻑を⽀えてきた成熟企業∕中堅‧中⼩企業における事業承継をフックとした経営資源の再構築が必要であると考えています。 ビジネスを創り継ぐ「事業創継」という新しいコンセプトを提唱し、社会課題である事業承継問題に真摯に向き合うことで、様々な事業承継のケースを発信しています。 絶対解の存在しない事業承継において、受け継いだ経営者が事業を伸ばす きっかけとなる知⾒を集約していきます。

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