COLUMNコラム
新規事業のアイデアは海外にあり? 海外にあって日本にない成功事例を紹介

事業承継後の取り組みとして、新規事業への参入を考えている人もいるのではないでしょうか。しかし、新規事業のアイデアはなかなか思いつかないものです。新規事業を始めたいけれど、いい案が出てこないという人に向けて、海外での新規事業のビジネスアイデアと海外ビジネスの成功事例について紹介します。
目次
DarkStore~小規模事業者と配達会社のマッチングで即日配達を実現
アメリカのサンフランシスコで事業を行っている「DarkStore」は、小規模事業者に空き倉庫や配送会社とのマッチングサービスを提供している会社です。
近年オンライン販売の需要が伸びていますが、オンライン販売を行うにあたり、在庫を管理するための倉庫や物流システムが十分ではないという点が小規模事業者の課題としてあります。
そこでDarkStoreでは、ショッピングモールや倉庫事業者が持っている余剰スペースの情報を管理し、小規模事業者がオンデマンドで利用できるサービスを始めました。
また、IKEAやAmazonなどの配送も行う大手の配送会社などと連携したことで、即日配送を実現しています。
Riley Studio~ジェンダーニュートラルな服作りで廃棄物削減
イギリスのファッションブランド「Riley Studio」では、性別を問わずに着こなせるジェンダーニュートラルな服を製造・販売しています。
幼児期から性的思考を押し付けないという考えに基づき、子ども服ブランドも新たに開設し、先入観を植えつけない服作りに努めています。
Riley Studioでは、ジェンダーニュートラルのほかにも、「不用品からのものづくり」をミッションとして掲げ、食品容器や漁業用の網からリサイクルした素材を使用して服作りを行っています。
性別を超えて楽しめる商品を販売し、さらに廃棄物削減にも貢献しているブランドとして注目を集めています。
Senior Planet~シニア専門のコワーキング施設を開業
アメリカの非営利団体が設立した「Senior Planet」は、シニア向けのコワーキングスペースで、アメリカ国内の150か所以上で運営されています。
友達作りやスモールビジネスで収入を得ることを目的とした60歳以上の高齢者が、最新のデジタルツールについての講座や健康維持のためのセミナーなどに参加しています。
非営利団体なので、月謝制度などは導入していませんが、団体への寄付を入会条件とし、主にそれらの寄付金や公的な支援金などが収入源となっています。
RoofStock~オーナーチェンジ物件の仲介サービスを提供
「RoofStock」は、賃貸物件のオーナーになりたい投資家と売却を考えている物件所有者を結びつけるサービスを提供しています。
投資家が賃貸物件購入から家賃収入を得るまでの一般的な流れは、立地の検証や契約内容の検討、入居者審査などのステップを要していましたが、RoofStockが取り扱う物件は賃借人がすでに入居している状態で、物件の所有者だけが変わるオーナーチェンジ物件なので、面倒なプロセスを大幅にカットできるというメリットがあります。
創業からわずか2年で約75億円の資金を調達することに成功し、サービスの機能向上や新規テクノロジーの研究開発などにも取り組んでいます。
Beyond Meat~植物性代替肉の開発で動物依存への低減を図る
近年よく耳にする代替食品ですが、牛肉の代替食品に特化した事業を行う企業があります。
アメリカの「Beyond Meat」は、エンドウ豆のタンパク質成分やココナッツオイルなどから作られた、肉代替品「ビヨンド・ミート」を製造・販売しており、ビヨンド・ミートを使用したソーセージやハンバーガーなども販売しています。
ハリウッドスターや企業経営者からも投資を受け、新規上場を達成しました。日本市場への参入も果たし、関東のスーパーマーケットを中心に販売を開始しています。
Wisdo~メンタルヘルスケアに特化したSNSを開発
イスラエルの企業が開発した「Wisdo」は、同じ悩みを持つユーザー同士をつなぐ、メンタルヘルスケアに特化したアプリです。
このアプリは、創業者の父がガンを患っていたことをきっかけに開発され、今ではうつ病や不安障害、子育てについてなど、それぞれの悩みを共有できる場として活用されています。
約12億円を超える資金調達にも成功し、ソーシャルアドバイス型のネットワークサービスの実現を目指して、進化を続けています。
海外で成功している事業の探し方
海外で新規事業に成功している企業を知りたいときは、海外の経済誌がおすすめです。以下ではおすすめの経済誌を紹介いたします。
TIME(タイム)
1923年創刊。世界200カ国、2000万人が読む世界最大の英文週刊ニュース誌です。トレンドとなっている企業を見つける際に活用できます。
国際開発ジャーナル
グローバル問題に立ち向かい、国際協力情報を把握するための専門オピニオン誌です。新事業マネジメントのビジョンなどについても学べます。
まとめ
海外の新規事業について紹介しました。目の付けどころや斬新な発想がビジネスにもうまく生かされていることがわかります。すぐにアイデアが思い浮かばなくても、事業承継後のビジョンや、解決したい課題から取り組むべきことを検討する過程が、新規事業案を考えるうえでは最も重要です。
過去記事では新規事業が思いつかないときの対処法についても解説していますので、ぜひご参照ください。
「新規事業が思いつかない!そんな時の対処法・発想法について解説」はこちら
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